TTN Vol.16
8/8

NICE SUMMER VACATION!71JulSun2Mon3Tue4Wed5Thu6Fri78910111213141516171819202122232425262728293031SatSchedule Calendar8Aug12345678910111213141516171819202122232425262728293031・豪州短期研修帰国日3~29Sep123456789101112131415161718192021222330242526272829・高2英語研修旅行A班・藍桐祭(2日目)・藍桐祭(1日目)・藍桐祭終日準備Ⅰ・藍桐祭終日準備Ⅱ2・授業参観・高2英語研修旅行B班2ノブレス・オブリージュの旅連載〈16〉ノブレス・オブリージュ─高潔な若人が果たすべき責任と義務─校 長 原田 豊・期末考査・海の日・生徒指導日・中学登校日・オープンスクール・終業式・始業式・第1回GL講座全全全全全全・答案返却 ポリティカルコレクトネスという言葉があります。政治的に正しい言葉遣いというほどの意味で、ヘイトスピーチとは対極の、差別的な言辞を許さないという人権思想を背景に、主としてアメリカから始まった潮流です。例えば、英語で女性を呼ぶ時の「Ms.(ミズ)」は、女性だけ未婚か既婚かで区別するのは差別であるという考えから生じた用語法で、この種の新しい言葉は他にも、フライトアテンダント・看護師・助産師・保育士等々、近年急速に増加しました。性別だけでなく人種、職業、門閥等による差別及び差別的言辞は厳に慎まなければならないのは言うまでもないことです。 しかし、現代では極端なポリティカルコレクトネスの風潮が別の問題を生んでいるのも確かです。悪意などなく発言してしまった差別的言辞に対し、ポリティカルコレクトネスの立場から徹底的に相手を糾弾するという風潮が、時として社会的に問題を引き起こしているようです。特に、ネット上でのこの種の「炎上劇」は凄まじいと聞きました。こうなると人は理性的に議論することを止め、表面的には差別的言辞は消滅しますが、差別感情は意識の中へルサンチマン(反動・怨恨・復讐感情)化して潜り込んでいくものです。そして、ある何かのきっかけで、地下に潜っていたこのルサンチマンが表出して、時に人々を驚愕せしめるような事件が起こります。それはまたとても危険なことです。 いい例が先のアメリカ大統領選挙やブレグジット(英国のEU離脱)の時の、投票前の世論調査と投票結果との乖離です。これは、本音と建前の乖離の表れであり、米英の国民は建前(この場合、移民排除は差別だというポリティカルコレクトネス)に対する大きな閉塞感が根底にあったと分析する識者も確かに存在します。 ポリティカルコレクトネスとその影響については、生徒諸君には問題として提起しておくに留めます。ただ、昨今の日本の社会風潮を眺めていて、とても気になるのは、言論が一方に偏り過ぎていて、安心して攻撃できる相手を見つけるとみんな一斉に攻撃を加えるという、極めて不健全な風潮が広がっているのではないかということです。不道徳はもちろん悪しきことですが、人の不道徳を暴き出してみんなで非難するのは正しいことなのかとか、人が人を道徳的に裁くことがどんな結果をもたらすかとか、あるいは不道徳を非難することと非難した人が道徳的であることとの間に何か関係はあるのかといったような、本質的な思慮を全く欠いたままで、あまりに「お気軽な」議論が横行し過ぎているのが気になるのです。 「英知」とはどんな時も本質を見失わないということであり、そういう思索や議論の過程もまたノブレス・オブリージュの精神です。 「汝らの中、罪なき者まず石を擲(なげう)て」これはイエスが律法主義のパリサイ人群衆に向けた言葉です。新約聖書は随所に感動的な場面があり、私は中高時代の必読の書だと思っています。この言葉の発せられた状況と言葉の真意は、ぜひ実際に読んで確認してほしいと思います。私はイエスの言葉も感動的だが、この言葉を聞いて立ち去ったパリサイの人々も立派だったと思いました。・夏季登校講座( ~ )13・サバイバルキャンプ(   SA)13・豪州長期留学出発日・イングリッシュサマーコース・歌舞伎教室全・中学課題解決日全・中学課題解決日全・オペラ鑑賞教室2123全3全21中学:高校:編集発行 : 東京都市大学等々力中学校・高等学校 発行日:平成30年6月15日 〒158-0082 東京都世田谷区等々力8-10-1 TEL.03-5962-0104 FAX.03-3701-2197 http://www.tcu-todoroki.ed.jp都市大等々力ニュースレターvol.16 2018 Jun.ToshidaiTodorokiNewsletter3~22全START!1・夏季登校講座( ~ )13

元のページ  ../index.html#8

このブックを見る