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帰国生保護者座談会 家族で数年間を海外で過ごした後、帰国生入試を受験し、東京都市大学等々力で学ぶ中学1年生たち。その保護者の方々に海外での生活から現在の学校生活までを語っていただきました。聞き手は、原田豊校長です。

座談会の模様の写真

東京都市大学等々力中学校・高等学校 原田豊校長。帰国生保護者 有馬みきさん、及川みどりさん、松浦桂さん

  • 中学1年生の男の子のお母様。お子さんはアメリカのニューヨーク郊外で、幼稚園(年長)から小学3年まで過ごしました。
  • 中学1年生の女の子のお母様。お子さんはオーストラリアのシドニーで、幼稚園(年中)から小学5年まで過ごしました。
  • 中学1年生の女の子のお母様。お子さんは中国の上海で、幼稚園(年少)から小学6年までを過ごしました。

現地校やインターナショナルスクールへ

原田
本校の帰国生入試では、入試科目から英語を選択できる他、保護者の方と受験生本人との面接、そして日本語の作文があります。今日お集まりいただいた皆様のお子さんは優秀な英語の成績で本校に入学しました。お子さんには海外での体験を作文に書いてもらいましたが、改めて、お母様方から向こうでの生活をお聞きしたいと思います。
有馬
有馬さんの写真
「帰国生入試は、海外での経験や潜在的な能力を活かせます」(有馬みきさん)
息子はアメリカで幼稚園から小学3年までを過ごしました。アメリカの生活になじむのが早く、友達も大勢いて本当に楽しそうでした。その結果、いつの間にか頭の中が英語になってしまい、私が日本語で話しかけても息子は英語で答える方が楽になっていたのです。

家の中では日本語で話すように注意したり、日本語の本の読み聞かせをしたりするなど気をつけていました。しかし、アメリカで3年間を過ごして帰国した時には、日本語は話せても読み書きは苦手になっていました。
及川
私の娘は幼稚園の途中からオーストラリアに行き、英語と日本語で教育する幼稚園に入りました。小学校は現地校と日本人学校のどちらかで迷った結果、現地校にしました。友達もできて、日本とは違う遊び方を楽しんでいましたね。

小学2年からは日本に帰国した際のことを考えて、日本人学校の日本人部に通わせました。日本人部では1日に1時間英語のレッスンがあります。小学3年で英検2級に合格しましたが、そのレベルの力がないと英語の授業にはついていけませんでした。
松浦
娘はまず上海の日系の幼稚園に3年間行った後、小学3年の2学期まで日本人学校に通いました。娘には10歳まで日本語をしっかり学ばせたいというのが私たち夫婦の方針でしたが、3年生になった時に「私はインターナショナルスクールに行きたい」と言い出しました。近隣にインターナショナルスクールに通っているお友達がいて、その子が英語を流暢に話すのを見て、強い憧れを抱いたそうです。そして、インターナショナルスクールに通いながら、家では日本語を勉強していました。

上海のインターナショナルスクールには、毎日、中国語の授業があります。帰国した時、娘は中国語も英語も一定のレベルに達していました。

グローバル教育に帰国生の果たす役割は大きい

原田
様々な環境に適合していく強さが、海外で自然に身についていった様子がお話から伝わってきます。帰国してから中学を受験するまでは、英語力の維持にどのように取り組まれましたか?
及川さんの写真
「海外の教育プログラムもさらに導入してほしいですね」(及川みどりさん)
有馬
アメリカの現地校にはすぐになじめた息子ですが、小学3年で帰国してからは生活習慣の違いに大きなギャップを感じていたようです。そんな息子を支えたのが、アメリカで覚えたアイスホッケーでした。日本でもアイスホッケーのクラブチームに入り、そこに外国人のチームメイトがいたので、通訳を頼まれて喜んで引き受けていました。

家庭では、インターネットでホッケーの解説や動画を自分で探して英語で繰り返し見ていました。帰国後年数が経っていたので、帰国生入試で通用するだけの英語力があるのか心配でしたが、大好きなホッケーを通して英語に触れ続けていたことで、親の想像以上に英語力が維持できていたようです。
及川
シドニーの日本人学校などではインターネットを通して宿題をしたり、テストを受けたりする習慣があります。そのため、娘は小学5年の時に帰国してからもインターネットによる教材で英語を勉強していました。また、帰国生入試のための個人塾に通いました。
松浦
私の娘も小学6年の6月末に帰ってきてから帰国生入試専門の塾に行かせました。娘は向こうで英検2級を取得していましたが、その塾には1級や準1級を持っている帰国生がいました。そんな周囲に触発されて、娘は英語の勉強にいっそう力を入れていたようです。
原田
こうしてお母様方から海外の教育や生活などのお話をうかがっていると、私も教育者として刺激を受けます。
異質な文化や背景を持った生徒が他の生徒に刺激を与え、お互いに成長していける環境がグローバル教育には必要です。本校で帰国生の果たす役割は大きいといえます。海外でどんな友人たちと出会い、どんなことに喜びを感じ、どんなことに苦労し、どんな思いで何年間も過ごしたのか。全校生徒の前で発表してもらう機会を、これから設けていけたらと考えています。

帰国生には理想の環境だと思いました

原田
多くの私立中高一貫校から本校を選んでいただいた理由をお聞かせ願えたらと思います。
有馬
まず、「ノブレス・オブリージュ」に基づいて人間教育に力を注いでいる点にひかれました。私自身も帰国生であり、海外にいた時に通っていた学校も同じような精神で教育を行っていたのです。また、面倒見のよい学校という評判があったので、帰国生の息子には合っているのではないかと思いました。
及川
お話したように、娘はインターネットによる勉強法に慣れ親しんでいました。東京都市大学等々力もICT教育に力を入れようとしています。また、探究心を大切に育み、プレゼンテーションの場も数多く用意されています。この学校ならシドニーの教育環境に近く、娘ものびのびと勉強できる。そう思って入学を決めました。
松浦
夏休みに帰国生向けの学校フェアがありまして、ブースに行って先生にお話を伺いました。そこで、この学校がグローバル教育に目を向け、新しい取り組みにチャレンジを続けていることを知り受験しました。
原田
では、現在、中学1年生になったお子さんのどのような姿に成長を感じていますか?
有馬
息子は今、クラブチームでアイスホッケーを続けながら陸上部で活動しています。他のクラスや上の学年にもたくさんの知り合いがいるようで、学校生活を毎日楽しんでいます。将来、海外でホッケーをしたいという目標も見つけたようです。この学校の「GL・留学プログラム」を使って「ホッケーの盛んなカナダに留学したい」と最近、口にするようにもなりました。自分の将来について考えられるようになったところに成長を感じています。
及川
松浦さんの写真
「模擬国連など帰国生が力を活かすチャンスはたくさんあります」(松浦桂さん)
娘は入学式の日から気の合う友達ができました。今はいっしょに悩んだり、教え合ったりする仲間がたくさんいて、とても充実しているようです。放課後残って学校で宿題を終わらせてから帰るという習慣もできました。朝は学校で勉強するために早起きして笑顔で家を出ていきます。

娘が特に力を入れているのが、英語の勉強です。帰国生の英語の授業はすべて、取り出しクラスで行われ、ネイティブの先生が教えてくださっています。まわりは帰国生ばかりなので、思い切り自分を出せると娘は喜んでいます。部活動は茶道部と家庭科部に入りました。茶道に入部したのは、海外から期待される日本人像に近づきたくて、日本の伝統文化を身につけたかったからだと思います。日本で放送されるニュースと海外で放送される日本のニュースの違いを比べるために、CNNなどをよく見ています。海外に留学したいという気持ちも芽生えてきたようです。
松浦
娘は親の私が「中学生なのだから、もっと遊べばいいのに」と思ってしまうほど、勉強に一生懸命取り組んでいます。部活動はバレーボール部に入りました。部活動のない日は放課後6時過ぎまで自習室で勉強しています。

気の合うお友達と切磋琢磨する毎日

有馬
この学校がスポーツを奨励しているところも素晴らしいと思います。入学してすぐに息子はアイスホッケーを続けながら陸上部に入部できるのか、顧問の先生に相談に行ったそうです。そして快諾していただきました。陸上部では「文章活動」といって、文章を読んで自分の考えをまとめて提出するという課題も出されています。部活動を通して人として成長することが一番の目標という方針のようです。

学習面では「アテインメントテスト」が自分の弱点を知ることに役立っています。また、時間の管理能力を高めるために毎日記入する「TQノート」によって机に向かう習慣が少しずつついてきました。先生からこのノートに心のこもったコメントをいただき、学校が生徒一人ひとりに向き合っている姿勢が伝わってきます。
及川
有馬さんの写真
本校独自システムのTQノート
私の娘も「TQノート」によってきちんと時間の管理ができるようになりました。学校に残って宿題を終わらせてから帰宅するのも、家族と話をするひとときを大切にしたいとのことです。オンとオフの切り替えが上手になってきたのだと思います。勉強の方法も身につき、「アテインメントテスト」の対策をしておけば、点数が取れることが分かってきたようです。苦手だと思い込んでいた科目も、努力次第で得意課目になることにも気づき始めました。
松浦
娘は上海でも自分で計画を立てて学んでいたので「TQノート」にも積極的に取り組み、以前よりも計画的に行動できるようになりました。新しい環境にも慣れて、気の合うお友達と一緒に勉強したり部活に励んだりと切磋琢磨しているようです。娘には最適な教育環境だと感じています。
原田
では、お子さんには、将来、どのように育ってほしいですか?
有馬
自分の道を自分で切り拓けるような力を身につけてほしいですね。そのために幅広い教養と視野、自分の頭で考える姿勢を養ってほしいと思います。
及川
娘は英語の勉強に愛情と誇りを持っているので、もっとがんばって英語の力を磨いてほしいですね。
松浦
娘は小学3年の時にインターナショナルスクールに通うことを自分で決めました。今も目標を掲げて勉強に励んでいます。その目標に向かって自分の足でしっかり歩んでほしいと思っています。

今後、ますます帰国生が活躍する時代に

原田
最後に、これから本校に期待することをお教えてください。
及川
今のきめ細かな教育をこれからもずっと大切にするとともに、さらに多くの帰国生を受け入れてほしいと思っています。
有馬
中学1年の段階では、本人の気づいていない可能性があると思います。中高6年間をかけて、その可能性を先生方に引き出していただきたいですね。
松浦
他校との交流を始めとする行事、また、部活動や委員会活動など、授業以外で「この学校に入ってよかった」と思える要素をさらに増やしてほしいと考えています。
原田
原田校長の写真
「帰国生の経験の深みは、他の生徒の学びに深みを与えるはずです」(原田豊校長)
私は今後ますます帰国生が活躍する時代になると思っています。2020年に大学入試制度が大きく変わります。有馬さん、及川さん、松浦さんのお子さんである中学1年生が大学入試を迎える時です。この入試ではこれまで以上に英語のコミュニケーション能力が問われるでしょう。

また、自分の意見や考えを持ち、それらを人前で分かりやすく発表できるかどうかも試されるはずです。入試にプレゼンテーションの試験が加わるかもしれません。帰国生は、新しい入試やこれからの時代に要求される英語力、主張性、探究心、国際性、プレゼンテーション能力をすでに海外で身につけています。はるかに有利なスタートラインに立って本校に入学してきたといえるでしょう。

本校とご家庭が連係を図りながら、海外で培ってきた力を最大限に伸ばしていきたいと考えています。漢字の知識が多少遅れているというお話もありましたが、ご安心ください。中高6年間の中で、ゆっくりと取り戻していくことができます。帰国生がご両親から受けてきた恩を、他の人や社会に向けて返すのだという「ノブレス・オブリージュ」の精神で勉強やスポーツに励めば、将来、グローバルリーダーとして社会に貢献できるはずです。

有馬さん、及川さん、松浦さんのお子さんに、校長として限りない期待を寄せています。
本日はありがとうございました。
全員の写真
座談会に参加した3名のお子さんと合わせ、21名の中学1年生が帰国生入試を受けて東京都市大学等々力で学んでいます。
本校の帰国生入試についてはこちら