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2018-04-07

【入学式】校長式辞


平成30年度 入学式式辞
校長 原田豊
 
 本日は、東京都市大学学長・三木千壽先生、学校法人五島育英会専務理事・村田一志様、そして本校後援会会長西谷悦子様、をはじめ、後援会・(同窓会)、学校評議員の皆様等、多数のご来賓のご臨席のもと、平成30年度東京都市大学等々力中学校・高等学校入学式を行うことができますことは、この上ない喜びでございます。ご来賓各位には心から感謝申し上げます。
 また、本日は多数の保護者の皆さまにもご列席いただいております。保護者の皆様には感激もひとしおだろうと存じます。謹んでお子様のご入学をお慶び申し上げます。おめでとうございます。
 さて、ただいま入学を許可された中学256名、高校208名、合わせて464名の新入生のみなさん、入学おめでとうございます。皆さんを心から歓迎し、教職員を代表して、これから始まる都市大等々力での学校生活に対し、私たちの期待という意味も含め、お話をしたいと思います。
 第一に、お話ししたいことは、極めて月並みな話で恐縮ですが、皆さんにはこれから始まる毎日の授業に真剣に取り組んで、まずは基礎基本をしっかり修得してほしいということです。また、そのための一定の努力を毎日着実に積み重ね、「自学自習できる人」になってほしいということであります。
 この3月卒業していった本校生徒の進学実績は大変すばらしい実績だったと、私たちは大いに自負しています。卒業生数176名という人数を考えると、なおさらであり、その評価は私たちの自負というより、多くの受験業界の人たちの評価であり、それは驚嘆の声にさえなっているといった感じです。
 こうした実績が残せた最大の要因は、2010年の共学部設置以来一貫して学習指導の基本としてきた、「基礎基本の習得」と「自学自習力の育成」という二つの柱を具体的なシステムと環境の整備を通して続けてきた結果、生徒がそれを十分に活用し、基礎と自習力とを身に付けて受験に臨んだ、その成果であると考えています。
 世の中は急激な変化をしています。ICT化だIoT社会の到来だ、あるいは主体性がなければとか、いや思考力こそ大切だとか、そんな言葉を聞かない日はありません。それらの大切さに異を唱えるつもりはありません。確かに、変化への対応も大切なことです。社会や保護者生徒のニーズに応えることは、私学の責務だとも思います。ですから、本校も十分にそれに対応した取り組みを研究し、今後の教育に取り込んでいくつもりであります。しかし、同時に、変化や流行に足をすくわれて、物の本質を見失ってはいけません。
 私たち都市大等々力の教育は、社会の変化に適応しつつも、基礎基本の、いわゆる「詰め込む」教育にも躊躇せず取り組んでまいります。主体性だ思考力だ、あるにはまた発信力だとか言ったところで、多様な教科の基礎的知識の蓄積を欠いた思考は空理空論を振り回すだけの自意識過剰な人間の戯言に終わりかねません。「学んで思はざれば、則ちくらし 思いて学ばざれば、則ち危うし」とは論語の中の有名な警句ですが、空理空論、戯言というばかりでなく、社会にとって危険で害となるという断定は、まさに孔子の卓見というべきでしょう。私たちはリベラルアーツという言葉の示す通り、人間を真に自由してくれる教育を目指し、必要なことは吸収力が旺盛なこの中学高校の期間で少しでも多くのことを身に付けさせたい、そのためには、何度も何度も繰り返したり、演習やテストで「覚える」という、苦しい作業を抜きにして身に付けられるものではないのです。そんな楽な方法はないと思っています。そして、そういう地道な努力の結果、やがてその努力が習慣化され、自学自習できる人間へと成長することができると考えます。
 新入生の皆さんには、入学式から厳しい話で、少し不安に思う人がいるかもしれませんが、過度に心配する必要はありません。本校では皆さんが自然な形で、今お話した、「基礎基本の習得」や「自学自習できる力」が身に付くように時間をかけて指導していきますから、皆さんは授業中に先生から指示のあったことを、よく聞いて生活してもらえばいいだけのことです。実は、本当に楽しい学校生活を送る秘訣は、早くこの二つを自分のものにして、そして思う存分部活動など、やりたいことを心置きなくやれる環境を作ることなのです。この春、大きな実績を残して卒業した卒業生もみんなそうしてきました。大きな実績を残す一方で、部活動に励み文化祭に熱中し行事に関わり、生活を大いに楽しんできたのです。
 本日お話ししたい二つ目の話に移します。皆さんが入学したこの都市大等々力中高は、言うまでもなく私立の学校です。私立の学校はどこも、こういう教育をしたい、だから新しく学校作るのだという思い、つまり設立者の建学の精神というものがあって、初めて存在する学校です。
 本校の設立者はご存知の通り、日本を代表する実業家・五島慶太先生です。五島慶太先生は一代で東急グループの礎を築きあげた大実業家です。その過程では、実に多くの困難に遭遇し、それに打ち克つために想像を絶する努力があったことでしょう。そういう慶太先生ご自身の苦難と栄光の生涯から、先生は「熱誠」こそ、ものを成し遂げるために必要な根本精神だということを強調してこられました。「なあに、これしきの事」と言って逆境に立ち向かっていく強さであります。
 また同時に「社会貢献」こそ人生の最終目標であるということをいろいろな機会で何度も説かれました。先生はある講話の中で、「孔子や釈迦やキリストも、その根本は自己を社会や国家など多くの人のために奉仕させることにある」と語っています。
さて、みなさんが入学をした、この東京都市大学等々力中学校・高等学校は日本屈指の実業家の「熱誠」によって、「世のため人のために尽くせる学校を」という思いから誕生した学校なのだということを、この機会にしっかり理解しておいてください。都市大等々力では、慶太先生の「熱誠」を「困難を前にたじろがない強い心」、「社会貢献」は「ノブレス・オブリージュの精神」と理解し、建学の精神の実現に向け教職員・生徒一体となって前進を続けている学校です。
 すぐに弱音は吐かない、まずはやってみる、できないのではなくしようとしないだけなのではないか、そう自分を見つめて、部活動にもボランティアにも委員会活動にもチャレンジしてください。前進に困難はつきものです。でも困難を前にたじろがない強い心、そう「熱誠」を持って困難に打ち克ってください。
 「自分だけいいはダメ」です、「人もよし、友だちもよし、みんながよし」、そういうことにならなければだめです、そうノブレス・オブリージュの精神でいかなければ等々力生ではないということです。
 困難を前にたじろがない強い心=熱誠と、いつも人のためにと考えられるノブレス・オブリージュの精神でいこう、それが都市大等々力生だ、このことをこの入学式にあたって、今この場で、しっかり自覚してください。以上が申し上げたかった二点目の内容です。
 もちろん、私たち教職員も、新入生のみなさんの高い資質を立派に開花させ、充実した学校生活を送れるよう、全力でサポートをしてまいります。そのことをここで改めてお約束し、わたくしの入学式に当たっての式辞といたします。
 本日は、入学本当におめでとうございます。