TTN Vol.22
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ノブレス・オブリージュの旅連載〈22〉ノブレス・オブリージュ─高潔な若人が果たすべき責任と義務─校 長 原田 豊 『自由と規律』という池田潔氏の古典的名著の存在を、本校の生徒なら知らない人は少ないでしょう。SICの入り口にも置いてあります。 厳格な規律の中で暮す英国のパブリックスクールの生徒こそ、多くの自由を享受し、かつ行使することができるという逆説は、自由とはつまり「自律」のことだというわかり易い道理に他なりません。 そう、自由とは自律ということです。何がノブレス・オブリージュで、どう振舞うことが高潔な若者と言えるのか、そういう自覚のもとにセルフコントロールの可能な等々力生のみが、「自由」を手に入れ、「自由」でいることができるのです。今日の夕方、君が先生の家から帰ってくるところを、父さんは窓から見ていた。君は女の人にぶつかったね。道を歩く時には十分気を付けるんだ。それだって果たすべき義務なのだから。もし君が家の中で歩き方や身のこなしに気を付けているのなら、どうして表でも同じことをやらないのだろう? 道はみんなの家なんだ。覚えておきなさい、エンリーコ。足元のおぼつかないお年寄りや物乞いの人たち、赤ちゃんを抱いた女の人、松葉づえをついた人、大きな荷物を持った人、喪章をつけた一家に出会った時には、敬意をもって相手に道を譲りなさい。 アミーチスの『クオーレ』の一節です。前にも同じ文章を紹介しました。このエンリーコのお父さんの言葉がすとんと胃の腑に下り、素直に努力できる人はノブレス・オブリージュの精神で自分を律し、自由を正しく使いこなすことができる人でしょう。大事なことは、「道」を「みんなの家」と捉えることができ、それぞれの住んでいる地域の人々や毎日通っている等々力の人々を、同じ大きな家、つまり同じ共同体の一員と感じるセンスを持つことができるかということです。こうしたセンスの持てる人なら、公共の場での立ち居振る舞いに一定の節度が必要なことも容易に理解できることでしょう。公共、共同の場で自分勝手な行為を慎み、家族と同種の敬意で遇するセンスを持つこともまた、ノブレス・オブリージュの精神に他ならないことを理解したいものです。 エンリーコのお父さんは、続いてやさしくこう語ります。君の町、君の小さな故郷、何年間と君にとって世界のすべてだった町。~(中略)~それは君にとって、母親でもあったはずだ。君を教育し、楽しませ、守ってきたのだから。そして、それを愛し、もしそれが侮辱されるのを耳にしたら、それを弁護しなさい。編集発行 : 東京都市大学等々力中学校・高等学校 発行日:令和3年7月20日 〒158-0082 東京都世田谷区等々力8-10-1 TEL.03-5962-0104 FAX.03-3701-2197都市大等々力ニュースレターvol.22 2021 Jul.ToshidaiTodorokiNewsletterhttp://www.tcu-todoroki.ed.jp9/11土■中学校説明会■中学校 帰国生説明会■高等学校説明会★中学校・高等学校とも全て予約制となります。本校ホームページにて1ヶ月前より予約を開始いたします。★各回の定員および内容については本校ホームページでご確認ください。 ★上履きは必要ありません。★新型コロナウィルス感染拡大防止のため、 WEB配信に変更する場合がございます。ご了承ください。15:00~/本校10:00~/本校8/7土10:00~/本校10:30~/本校1/102022年10/1010:00~/本校土土11/20日月15:00~/本校12/12日9/11土15:30~/本校10/1010:30~/本校■ サテライト説明会日程(中学校・高校合同の説明会)※駐車場は学校側ではご用意しておりません。 ※新型コロナウィルス感染拡大防止のため、中止になる場合もございます。こ了承ください。※全て予約制となリます。※本校ホームページよリ1カ月前より予約を開始いたします。10/14木19:00~20:00豊洲「ユナイテッドシネマ」10/15金19:00~20:00センター北「プレミアホール」10/19火19:00~20:00大井町「きゅりあん」10/21木19:00~20:00武蔵小杉「ユニオンビル」11/20日15:30~/本校12/12日10:30~/本校10:00~/本校10:30~/本校■ AL入試 思考カ ・ 協働カテスト説明会12/19日10:00~/本校「つばさホール」(要予約)▼予約はこちらから学校説明会日程編集後記 新型コロナウイルスの猛威がいまだ続く中、この1年は通常が何かを深く考える1年となりました。今年度は昨年度できなかった行事を通常通り行うために奮闘する姿、まだ活動に制限がかかる中、部活動の行える喜びを嚙み締めながら活動に取り組む姿が印象的でした。行事や部活動の喜びと感謝を今まで以上に持った今年の生徒達は例年になく様々なところで活躍してくれました。その様子をこの小冊子を通してお伝えできれば幸いです。   (藤田 遥也) 感染症の話題を抜きにして語れない日常、そんな日々がスタートして2度目の夏を迎えようとしています。でも、昨年とは随分校内の風景が違って見えます。生徒の誰もが、この制限多い毎日の中で、何かを生み出そうと懸命に歩を進めつつあるからです。内に秘める思いを、静かにたぎらせ形にするイメージでしょうか。次に控えるのは、藍桐祭。行事がない1年を送った高3生の思いを胸に、等々力スタイルの新たな催しにしてほしいものです。 (松前 ゆみ子)祝

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