h_ebook_2022
7/26

SCHOOL GUIDE7本校では2015年度からICT(情報通信技術)教育を推進しており、電子黒板を全教室と選択教室合わせて40教室に設置しました。2017年度からiPadの使用を開始し、2019年度から生徒全員に持たせています。さらにアクティブ・ラーニングの「知識構成型ジグソー法」を授業に導入しています。電子黒板とiPadにより、生徒の考えや解答を、教員と生徒間で共有したり、電子黒板に映して生徒が発表したりすることも可能になり、生徒がより主体的に学べるようになります。一方、「知識構成型ジグソー法」は、グループをつくって理解を深め、問題解決能力を育む協同学習法です。このアクティブ・ラーニングとICTを組み合わせた授業を展開し、論理的思考力や共感力も育んでいきます。MESSAGEICTによって授業の質のさらなる向上をめざします。数学科では、問題や関数のグラフを電子黒板に映し出しています。関数の場合、定数を変えるとグラフがどう変わるか、実際の動きを見せることができるため、生徒の理解度が深まります。多面体などの立体図形の説明にも効果的です。社会科では動画や地図などの資料を見せたり、理科では実験の様子をリアルタイムで上映したり、英語科では動画ソフトを利用して発音の練習をさせたり…。各教科の教員が積極的に活用して、授業の質を高めようとしています。2019年度より、全校生徒に個人所有のiPadを持たせました。そして、「調べ学習」や「グループワーク」、「双方向授業」に利用しております。ICTはあくまでも補助教材に過ぎません。バランスを考えながら、必要に応じて使っていきます。ICT推進委員会委員長 鹿又 裕毅学習進路委員会委員長 飯田 公彦「ジグソー法」で協働学習を展開。学びを深めていきます。たとえば、昨年度はディープ・アクティブラーニングという手法を用いた授業を展開しました。「動機づけ」→「方向づけ」→「内化」→「外化」→「批評」→「コントロール」という過程をへることで、外的活動における能動性だけでなく、内的活動における能動性も重視しました。生徒たちも確実にアクティブラーナーへと成長しています。歴史の授業では「知識構成型ジグソー法」によって、奈良の大仏が建立された理由を考えました。まず、クラスをA、B、Cの3つのグループに分けて資料を渡します。Aは聖武天皇時代の政治不安や災害、Bは仏教を利用した聖武天皇の政策が、Cは行基・渡来人や多くの民衆が果たした役割がそれぞれ記された資料です。そして、各グループで意見を交換しながら、その資料から何が読み取れるかを検証していきます。これが「ジグソー法」でいう「エキスパート活動」です。次に、その資料の“エキスパート(専門家)”になった生徒が集まって新たにグループをつくり、「聖武天皇はなぜ、奈良の大仏を建立したか?」の答えを導き出していきます。他にも、生徒に予習させた上で先生役を務めてもらう授業も行いました。今後は電子黒板やiPadを使った「反転授業」も展開しています。40教室に電子黒板を導入。ICTを活用したアクティブ・ラーニングを展開。知的好奇心を刺激し、学ぶ意欲を高める。2022ICT教育

元のページ  ../index.html#7

このブックを見る