等々力中学PDF_web用
25/40

の家庭にホームステイをしながら、大学で医療の石黒 Kさんは美術部や軽音楽部に所属し、文化祭実行員も3年間務めていました。私の印象に強く残っている姿は、困難に負けずに目標を達成できる女性だということです。K ありがとうございます。私は中3の頃、ダイエットや食品について調べるうちに、栄養学に興味を持ち始めました。そして管理栄養士をめざしたいと思うようになったんです。高校に進学する時、先生方から「志望校を決めましょう」といわれて、国家資格である管理栄養士の受験資格が得られる最難関の国立大学を探しました。その結果、お茶の水大学に食物栄養学科があることがわかったんです。 高3の春に受けた共通テストの模試ではお茶大がE判定になって心が折れそうになり、志望校を変えようとしたこともあります。しかし、先生方の励ましもあり、Tくんと同じく志を貫くことができました。 大学受験に大きく役立ったのは「TQノート」です。このノートに自分がすべきことを書き込み、それがきちんとできたかを振り返ることで、自己管理能力を培うことができました。 大学卒業後は、管理栄養士の資格だけでなく、それよりも難易度の高い公認スポーツ栄養士の資格を取得することが目標です。そして、アスリートの人たちを栄養面からサポートしていきたいと考えています。又川 Kさんはカナダで育っただけあって、自分の考えをはっきりと述べられる生徒でした。学年が上がるにつれて、話すタイミングと聞くタイミングの間の取り方も上手になり、洗練された会話ができるようになりました。そこに大きな成長を感じています。K 管理栄養士や公認スポーツ栄養士の仕事には、チームワークが要求されます。この学校で養ったコミュニケーション能力なども、将来に活かしていきたいと思います。石黒 Hさんは中1から舞チア部の練習と勉強を両立させ、第一志望の一橋大学の合格を手にしました。H 一橋大学に進学した兄を超えることが、私の目標でした。一橋よりレベルの高い大学といえば、東大になります。しかし、高3の春に引退するまで舞チア部の練習に全力を注いでいたので、東大には手が届かないと考えて一橋を受験しました。舞チア部の練習はハードでしたが、定期試験の1週間前には活動が休止になります。この期間中、定期試験に向けた勉強に集中したため、Tくんと同じく基礎学力が自然と身についていたようです。高3からは受験勉強に無理なく移行できました。又川 Hさんは中学生の頃から精神的に大人で、舞チア部では高1で副部長を、高2で部長を務めるなどリーダーシップを発揮していましたね。H チアは、私の青春のすべてでした。中高時代の中心にあったのがチアで、私の人格を形成したのもチアです。チアに打ち込んだからこそ、協調性や忍耐力、大学受験に必要な体力も養うことができました。一生の友達を得られたのも、チアのおかげです。又川 6年間を振り返って、みなさんが感じる本校のよさについて教えてください。T 先生方が生徒の声にフレキシブルに応え、サポート体制などに反映してくださるところです。たとえば、僕が東大や京大をめざすための新しい講座をつくってほしいと希望したら、「赤門プロジェクト」を設けてくださいました。また、世界史の教科書を先取りしている生徒に向けたテストをつくってほしいと頼んだところ、休み時間にそのテストを用意してくださったのです。H 施設が充実していることです。自習室は高3生なら夜の9時まで使用できます。開放的な空間のラウンジSo-Laなら、自販機が置いてあり、飲み物を片手にリラックスしながら勉強できます。教え合いスペースなら、みんなで楽しく学べます。 私が活用していたのは、図書館でした。定期試験や模擬試験の前に隙間時間を見つけては、ここに通って教科書や問題集を広げていました。 また、校舎の各階に職員室があるため、勉強していてわからない点は先生方にすぐに質問に行けます。K この学校の魅力のひとつは、生徒と先生方との距離が近いことです。面談の回数も多く、悩みを相談すれば、真剣に耳を傾けて、アドバイスしていただけます。 もうひとつは多彩な行事が用意され、その行事から多くのことを学べることです。留学制度や語学研修も充実しています。 私は高1の夏、希望者に向けた「オーストラリア語学及び医科学研修」に参加しました。現地体験をしたり、現地校に通学して授業を受けたりします。ホストファミリーの方々は私を暖かく迎えてくださり、さまざまな場所に私を連れて行ってくださいました。野生のカンガルーを目にするなど、貴重な2週間を過ごすことができました。石黒 本校で6年間を過ごすことで、私たちが大切にする「ノブレス・オブリージュ」の精神は身につきましたか?T 学年が上がるにつれて、僕たちが恵まれた環境で学べることが当たり前でないことに気づきました。 両親がいて、先生方がいて、初めて勉強や部活動に励むことができるのです。僕は東大に自分の力だけで合格したわけではありません。 今はまわりの人たちに感謝して、学んだことを社会に還元していくことが使命だと気付けるようになりました。その使命を果たせる人が「ノブレス・オブリージュ」の「高潔の士」なのだと思います。H 私も勉強すればするほど、この精神に共感できるようになりました。K 私がこの言葉を初めて聞いたのが、中1のオリエンテーション合宿でした。その時は意味を深く理解できませんでしたが、今ではこの精神が心に強く響いています。又川 3人とも、この学年を代表する優秀で豊かな人間性を持った生徒です。将来は「ノブレス・オブリージュ」の精神で、グローバル社会に大きく貢献してくることを期待しています。石黒 Tさんが冒頭で語ってくれたように本校は帰国生の入学を歓迎し、大切にしています。帰国生が持ち帰った国際感覚や英語力が他の生徒に好影響を与えるからです。帰国生であるTさんとKさんは、この6年間で健やかに成長し、最難関国立大学へと巣立っていきました。 また、毎年、本校には舞チア部への入部をめざして入学する数多くの生徒がいます。その一人であるHさんは、舞チア部だけでなく進学でも輝かしい実績を残してくれました。 3人の快挙はこれから本校に入学する帰国生や、舞チア部に入部しようとしている生徒に大きな自信を与えてくれるはずです。 3人とも、本校で学んだことを糧にして、大学でさらなる飛躍を遂げてほしいと思います。卒業生一同 6年間、ありがとうございました。大きく役立ったのは「TQノート」時間の管理能力が身につきました本校で学んだことを糧にしてグローバル社会に貢献してほしいSCHOOL GUIDE 202625学んできたことを社会に還元するのが僕たちの使命

元のページ  ../index.html#25

このブックを見る