東京都市大学 等々力中学校・高等学校

【進路】新科目「公共」レポート #2【社会科】

進路
2022.08.23

今年度高等学校の学習指導要領が改訂され、公民科に新科目「公共」が誕生しました。都市大等々力ではどのような実践を行っているか、不定期で報告しています。
 新科目「公共」は3つの大項目から構成されています。はじめの大項目「公共の扉」では、自らの経験を掘り下げたり、先人たちの知恵を学んだり、思考実験をしたり、あるいは公共空間における基本原理を理解したりしながら、現代社会の諸課題を学ぶ土台を構築していくことが目指されています。
 公共的な空間を作り上げる個人が「社会に参画する自立的な主体」たるには、前提としてまずは自分がどのような人間か理解することが必要不可欠ですが、これがとっても難しい。大学での就職活動ではじめてその壁に当たるより、中高一貫のメリットを活かし友人を使ってこれを深めることができたら、新たな自分の良さに出会えるかもしれない。そんな想いでつくった授業の様子をご報告します。
 今回の問いは「あなたはだれか。『あなたらしさ』が分かる資料を作成しなさい。」というもの。困り果てる生徒の顔を横目に私から簡単にエリクソンの発達課題やジョハリの窓について説明したのち、個人ワークへ。「私は○○である」の例文を10個作って、仲のよい友達からアドバイスをもらいました。褒められすぎて上機嫌になる生徒、まるで保護者かのような鋭い指摘を与える生徒など、活発なやりとりは関係性の濃密さを表していたように感じました。
 本校では高校からの入学生のクラスがありますが、中学校の時の友人から言われもしなかったことを言われた生徒もいたようで、感想を聞くと「仲良くなるきっかけになった」と、思わぬ副産物もありました。
 翌週提出された力作揃いの資料には、新たな自分との出会いが表現されていました。一部を写真でご紹介します。
 次回はグループワークの様子をご報告します。

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